雀始巣(すずめはじめてすくう)
こんにちは、スタッフの志村です。
今回は、雀が巣を作り始める時期「雀始巣」について紹介したいと思います。
雀始巣は、春分の初候で、毎年3月20日から24日頃になります。
この時期は、雀が巣を作り始めるころという意味です。
雀は、日本人にとってとても身近な鳥で、昔から春の季語として愛されています。
春の訪れを告げる、雀の巣作り
雀は、人家の近くに巣を作ることが多く、壁の隙間や瓦の下、交通標識のパイプなどに、枯れ草や藁、動物の毛などを集めて、器用に巣を作ります。
雀は、人に警戒心が強いので、人の目につかない高い位置に巣を作ることが多いそうです。
また、他の鳥の古い巣を再利用したり、ツバメの巣を奪って使うこともあるそうです。
雀の巣は、なかなか見ることができませんが、エサを運ぶ親鳥の姿や、隙間から聞こえるかわいい雛の声から、巣があることがわかります。
雀と春の関係
雀は、春の訪れと共に活発になります。朝早くから「ちゅんちゅん」と鳴いて、巣作りやエサ探しに忙しくなります。
雀の鳴き声は、春の音として親しまれています。
また、雀は、春に生まれた雛鳥を「雀の子」と呼びます。
雀の子は、雛のうちに親鳥と同じように鳴くことができるので、雀の声が増えるということは、雀の子が生まれたということです。
雀の巣や雀の子は、春の季語として、古くから俳句や和歌に詠まれています。
例えば、次のような句があります。
– 雀の子やひとりひとりに名をつけて(松尾芭蕉)
– 雀の巣やほととぎすの鳴く庭の梅(与謝蕪村)
– 雀の巣や桜の花の咲くころに(正岡子規)
これらの句からは、雀の巣や雀の子が、春の風物詩として感じられていたことがわかります。
雀は、日本人と古くから共に暮らしてきた鳥で、春の季節を感じさせてくれる存在です。
今回は、七十二候の「雀始巣(すずめはじめてすくう)」についてお話ししました。
雀始巣は、雀が巣を作り始めるころという意味で、春の訪れを感じさせてくれます。
雀は、日本人にとってとても身近な鳥で、春の季語として愛されています。
雀の巣作りの様子や、雀と春の関係について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
雀は、近年数が減ってきているそうですが、あの「ちゅんちゅん」というかわいい声が元気よく聞こえてくるのもまた生活の一部となっています。